FEATURE

【Vol.9 Shimizu’s Tsuzuku】わたしの “つづく服。
” 母から譲り受けた90年代のデニムベスト
BEAMSの様々なレーベルのスタッフがバトンを繋ぎ、思い入れのあるアイテムをそのストーリーと共にご紹介する連載、『わたしの“つづく服。”』
9月29日の「つづく服。の日」が3年を迎えたことを記念して、レーベルを飛び越えたリレー企画をスタート。
無理をせずとも愉しみながらつづけられる、服好きな私たちらしい「つづく。」を繋いでいきます。
Vol.9
冷水寧音
レイ ビームス 新宿
Shimizu’s
Best of Tsuzuku
私を産む前、〈CHANEL(シャネル)〉に勤務していた母から約10年前に母から90年代に実際にランウェイで使用されたというデニムベストを譲り受けました。貴重な代物と知ってはいながらも「今っぽくないしなぁ。」と当時は思っていたのですが、様々な洋服に触れていくうちに不思議と手に取るようになり、試行錯誤の末にコーディネートを組めるようになっていきました。
〈Ray BEAMS(レイ ビームス)〉のイベントの際にこのベストを着ていたら、遠くにいた社長が気付いてくださり「それシャネルじゃない?よく似合っているよ」と声をかけてくださって、感激してしまったこともありました。時代を超えて、コーディネートの主役に躍り出てくれるこのベストはやっぱりトレンドに勝るパワーを持っています。母は「ほらな?かわいいって言うたやろ?」と自慢げです。
左上から
「子供を授かることができたら絶対に着せるんだ」と、18歳で一人暮らしを始めた頃実家から持ち出した、私がベビーだったときに母が手編みで作ったカーディガン。私自身の子どもはもう少し先になりそうですが、洋服好きの両親が私に色々な洋服を着せてくれたから今この仕事をしているんだろうなと思うと愛おしいです。
私が幼いとき、両親が海外の『ディズニーストア』で購入した『トイストーリー』ボー・ピープの羊がモチーフとなったバッグです。新品のまま眠らせて言わばデッドストックになっていましたが、時を経てその可愛さに気づき、今ではみんなの人気者。これがきっかけで動物モチーフのバッグを収集し始めました。
古着好きの夫は、ヴィンテージの知識が乏しい私への贈り物にはあえて古着を選んでくれるのですが、このUSA製の〈CONVERSE(コンバース)〉もそのひとつ。いつものスタイルに1点ヴィンテージアイテムをプラスすることで緩急が生まれ、“自分らしさ” を表現することができる気がしています。古着を着ていると往年系のスタッフの方に褒められるのも嬉しいです。
幼少期、絵本は私にとって生活の一部。どの部屋にも本棚があり、いつでも手に取れるような環境でした。お気に入りの絵本は寝る前何度も読み聞かせてもらい、戦争やお化けがテーマの怖い本は背表紙を裏に向けて本棚にしまっていたことを思い出します。これもまた、私の子供に受け継いでいきたい、つづく本です。
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