HOW TO BE BIG

HARAJUKU BEAMS 2021 SPRING SUMMER

HARAJUKU BEAMS 2021 SPRING SUMMER

issue:

2021
April

6 STYLES

重いアウターは脱ぎ捨てて

薄手のレイヤーで調節する季節

BIGなインナーにはBIGにアウターを羽織る

シンプルな色使いで自分を主張する

BIG BOY in the city.

01

EASY JACKET × HEAVY WEIGHT T-SHIRT × DENIM SHORTS × Clarks Wallabee BOOT

EASY JACKET × HEAVY WEIGHT T-SHIRT × DENIM SHORTS × Clarks Wallabee BOOT × 

EASY JACKET × HEAVY WEIGHT T-SHIRT × DENIM SHORTS × Clarks Wallabee BOOT × 

EASY JACKET × HEAVY WEIGHT T-SHIRT × DENIM SHORTS × Clarks Wallabee BOOT × 

KEY ITEMS
ITEM DESCRIPTION
by MOTOKI YOSHIKAWA (BEAMS Men's Casual Director)

アメカジアイテムの定番といえるウールシャツの雰囲気を春夏向けの素材で作製することからスタートした企画ですが、同素材のジャケットも製作。古着のウールジャケットのような雰囲気を持った、見え方のギャップとサイズをビッグシルエットにすることによる違和感を楽しんで貰いたいと考えています。ポリエステル100%の素材にも関わらず、独自の撚糸技術により、まるで麻のようなドライ感を表現。吸水速乾性に優れ、非常に肌離れの良い着用感が特徴です。

アメカジといえばデニム。夏といえばショーツ。夏のアメカジアイテムでデニムショーツは欠かせません。〈ビームス〉らしく、2プリーツでボリュームを出したビッグショーツに。クリーンなデザインと生地感ですが、ビッグシルエットにすることでストリート感をプラスしています。ただ大きいだけでなく、丈を短めにする事で野暮ったさを取り除いています。

STYLING POINT
by TEPPEI (STYLIST)

一見、サマーウールのようなテーラードの生地かと思いきや、ポリエステルを使用したジャケット。軽量で清涼感があり、チェック柄と色味に趣があって軽々しく見えない、そんな一着を羽織って夏場でもパリッと見えるスタイリングを組もうと、オーバーサイズのTシャツ、ゆとりのあるデニムショーツを合わせてみました。ジャケットのボリューム感とのバランスを意識し、シューズには〈クラークス オリジナルズ〉の『ワラビー』を。これだけでも十分まとまっていますが、パールネックレスでモード感をミックスすることでよりフレッシュな印象になったと思います。

02

WOOL EASY JACKET × HALF SLEEVE POLO SHIRT × BAKER PANTS × SUICOKE SANDALE

WOOL EASY JACKET × HALF SLEEVE POLO SHIRT × BAKER PANTS × SUICOKE SANDALE × 

WOOL EASY JACKET × HALF SLEEVE POLO SHIRT × BAKER PANTS × SUICOKE SANDALE × 

WOOL EASY JACKET × HALF SLEEVE POLO SHIRT × BAKER PANTS × SUICOKE SANDALE × 

KEY ITEMS
ITEM DESCRIPTION
by MOTOKI YOSHIKAWA (BEAMS Men's Casual Director)

ミリタリーデザイン+ビッグシルエットにすることで、ストリート感を出したジャケット。通常スーツやコートのようなクロージングアイテムに使用されるようなウールポリエステル糸を使用しながらリップストップにすることで、クリーンな質感ながらもカジュアルなアイテムに絶妙にマッチする生地感を持つミリタリージャケットとなりました。

Tシャツ一枚も男らしくいいですが、襟付きのポロシャツならより上品さを演出できるのでは?と製作。名品と呼ばれるブランドのポロシャツはワンポイントのロゴが強みではありますが、合わせるボトムス、シューズ、バッグによってはロゴの主張が強すぎる場合があるため、汎用性の高い無地にしています。生地はしっかりとした凹凸表情が特徴の鬼カノコを使用し、表に特殊なMVS紡績の綿糸を使用することにより、糸表面がフラットで毛羽立ちづらく、独特なシャリ感とキレイな発色が特徴です。裏側にはT-400(伸縮性のあるポリエステル)プレーティング編みで挿入することにより、綿の風合いを保ちながら、適度なハリコシがあり綿100%と比較して保形性に優れた生地に仕上げました。袖丈を少し長めに設定しハーフスリーブにすることで〈ビームス〉らしい現代的なイージーフィットに仕上がったと思います。

ミリタリーパンツをリラックスしたアイテムで提案したいと企画したパンツ。ベイカーパンツをベースにウエストと腿周りにゆとりを持たせ、ひざ下をテーパードさせることで程よいボリュームに仕上げたシルエット。たっぷりとしたウエストはゴムの入らないシンプルなドローコード仕様でリラックスした快適な穿き心地です。

STYLING POINT
by TEPPEI (STYLIST)

同じ生地のジャケットとパンツは、それぞれセットアップで展開しているものをバラしてスタイリング。紺ブレに軍パンを合わせたようなストリート的に解釈したトラッドスタイルをイメージしながら、生地とサイズ感を活かして今のエッセンスを取り入れてみました。中に着たビッグサイズのポロシャツでオーセンティックさを程よく残しつつ、足元はローファーやデッキシューズではなく、ビーチサンダルでラフに。セオリーをなぞりながらも、それをアレンジすることでファッションを楽しむ幅がさらに広がります。

03

BDU MILITARY SHIRT JACKET × BUGGY PAINTER SHORTS × BEAR SLUB SOCKS × NIKE DUNK HIGH RETORO

BDU MILITARY SHIRT JACKET × BUGGY PAINTER SHORTS × BEAR SLUB SOCKS × NIKE DUNK HIGH RETORO × 

BDU MILITARY SHIRT JACKET × BUGGY PAINTER SHORTS × BEAR SLUB SOCKS × NIKE DUNK HIGH RETORO × 

BDU MILITARY SHIRT JACKET × BUGGY PAINTER SHORTS × BEAR SLUB SOCKS × NIKE DUNK HIGH RETORO × 

KEY ITEMS
ITEM DESCRIPTION
by MOTOKI YOSHIKAWA (BEAMS Men's Casual Director)

季節に合わせ着脱がしやすく、清涼感のあるアウターが重宝すると思い製作したビッグBDUジャケット。一般的にシャツに使われるようなコットンポリエステルブロードを使用し、無骨なデザインの見た目に反して軽量でクリーンなイメージを求めて企画したこのジャケットは、コットンポリエステル混紡糸のため、通常のコットン100%素材に比べ、シワになりにくく、適度なハリ感もあるのでビッグシルエットにぴったりの素材感です。Mサイズ/身幅160㎝の超オーバーサイズに設定、誇張した現代的なビッグシルエットにすることで様々なシルエットのパンツとも相性が良く、シャツ感覚で羽織るもよし、インナーにパーカーなどを入れることで軽アウターとして着用してもいいので、手軽に鮮度抜群のスタイリングを作れるアイテムです。

アメカジの定番アイテムであるオックスフォードのBDシャツ。定番なだけに普通サイズでは面白くないので〈ビームス〉が提案するならストリート感のあるビッグシルエットと肘が隠れるくらいのルーズな袖丈で、大きいサイズを着ているかのように見せながらも、首周りは極力ボディに沿うように設定し、メリハリのあるシルエットに仕上げました。

自分で丈直しをしたかのような半端丈なショーツ。本来ペインターパンツにはないプリーツを入れ、オーバーサイズのウエストを絞って穿いたような90年代ストリートシーンを彷彿させるビッグシルエットに仕上げました。ワークウェアらしい打ち込みの良いポリエステルコットンツイルを選定し、3本ステッチやハンマーループ、サイドのパッチポケットなど、王道ペインターパンツのディテールを踏襲しています。

STYLING POINT
by TEPPEI (STYLIST)

シャツ生地で仕立てたBDUジャケット、オックスフォードのBDシャツを合わせてビッグシルエットの白シャツをレイヤード。着こなしのコツは、BDUシャツをラフに羽織りつつ、袖口をキュッと絞ってオーバーサイズ感を際立たせ、その一方でBDシャツはトップボタンまでキチンと留めてメリハリをつけること。ボトムスのワイドなペインターショーツは、タックが入っていてボリュームが出るのでトップスとのバランスが取りやすいです。浅い色のコンビネーションなので、ホワイト×オレンジの〈ナイキ スポーツウェア〉の『DUNK』のキャッチーな配色で足元にポイントを。

04

SPLASH PAINT SHIRT × HEAVY WEIGHT T-SHIRT × CARGO SHORTS × JUNGLE HAT × NEW BALANCE 996

SPLASH PAINT SHIRT × HEAVY WEIGHT T-SHIRT × CARGO SHORTS × JUNGLE HAT × NEW BALANCE 996 × 

SPLASH PAINT SHIRT × HEAVY WEIGHT T-SHIRT × CARGO SHORTS × JUNGLE HAT × NEW BALANCE 996 × 

SPLASH PAINT SHIRT × HEAVY WEIGHT T-SHIRT × CARGO SHORTS × JUNGLE HAT × NEW BALANCE 996 × 

KEY ITEMS
ITEM DESCRIPTION
by MOTOKI YOSHIKAWA (BEAMS Men's Casual Director)

初夏に着れるアウターを提案したく、シャツにカバーオールデザインを踏襲しました。ロンドンストライプとブロード生地で綺麗な印象なので、ワーク感を出すためにビッグシルエットに。また、ペイントデザインを入れることでさらにワーク感をプラスしています。Tシャツ、ポロシャツの上に羽織ってもらいたいアイテムです。

ヴィンテージのU.S. ARMYのベイカーパンツと、現行のU.S. ARMYの傾斜の付いたカーゴポケットディテールを組み合わせたオリジナルデザインのショートパンツ。表地のリップストップ素材は経糸にコットン、緯糸にナイロンのフィラメント糸を使用しており、コットンライクな肌触りながらもナイロンのハリ感があるミリタリーアイテムにマッチしたものです。フロントのベイカーポケットにはオリジナルには無いマチを底側に付けることで見た目の程よいボリューム感だけでなく、ベイカーポケット特有の手の入れにくさを解消しました。カーゴポケットの中にはメッシュの隠しポケットを追加し、スマートフォンなどの重めな携行品を入れた際でもポケット内でふらつきにくい、気の利いた仕様です。ウエストはドローコード入りでベルトレスでの着用が可能となっています。

STYLING POINT
by TEPPEI (STYLIST)

このスタイリングは2月のLOOK1をモディファイしたもの。トップスを無地からストライプ柄のカバーオール風シャツジャケットに、ボトムスをフルレングスのカーゴパンツからショーツに変更し、インナーは同じ白い無地のビッグサイズTシャツを合わせています。シャツがストライプ柄でペンキ加工も施されているので、今回のシューズは〈ニューバランス〉をチョイスし、落ち着いた印象に。ポイントは、ボタンを留めずにパールネックレスをボタン代わりに使っていること。個人的にとても気に入っているスタイルなので、是非参考にしてみてください。

05

CHECK SHIRT × RIVER SHORTS × DENIM HAT × PUMA SUEDE

CHECK SHIRT × RIVER SHORTS × DENIM HAT × PUMA SUEDE × 

CHECK SHIRT × RIVER SHORTS × DENIM HAT × PUMA SUEDE × 

CHECK SHIRT × RIVER SHORTS × DENIM HAT × PUMA SUEDE × 

KEY ITEMS
ITEM DESCRIPTION
by MOTOKI YOSHIKAWA (BEAMS Men's Casual Director)

大判のチェックが活きるビッグシルエット。コットンシルクの柔らかい素材感とビッグシルエットは相性が良く、独特の落ち感が楽しめます。細番手の綺麗な目面とシルク混特有の肌触りが良く、滑らかな質感が特徴。大柄ながらも落ち着きのあるチェックの配色で上品な顔立ちになっています。

デカいスウェットを着ている感じのTシャツを作りたく、考案した一枚。杢のスウェットをイメージしたメランジ感が特徴。肉感のあるヘビーウェイトの天竺生地を使用し、身幅と肩幅にたっぷりとゆとりのあるルーズシルエットをベースに、袖丈を通常のTシャツよりも長めにすることで新鮮なシルエットに仕上げています。

とにかく軽量で、肌触りが良く、快適さを求めて製作したショーツ。ポリエステル100%にも関わらず、独自の撚糸技術により、まるで麻の様なドライ感を表現。ポリエステル素材の為、吸水速乾性に優れ、非常に肌離れの良い、気温の上昇する盛夏へ向けても非常に着用しやすい一本です。デザインモチーフはヴィンテージのアウトドアブランドのショーツですが、それを現代的なフィットに再構築したオリジナルです。

STYLING POINT
by TEPPEI (STYLIST)

イメージは昔のビースティ・ボーイズ。とくにポージングの指示はしなかったんですが、モデルのKEIGOくんが感じ取ってくれました。シャツは着丈がそこまで長くなく、どちらかというと身幅と袖の大きさが特徴だったので、トップボタンだけ留めることで横のボリュームを強調しながら、中に着たTシャツの色をアクセントにしています。また、ビースティ・ボーイズということで足元は、彼らが履くことでシグネチャーのように人気が出た〈プーマ〉の名作『プーマ スエード』。膝上丈の短めのショーツとスニーカーとのバランスをとって、靴下は短めでアクティブな印象に。

06

PULLOVER SHIRT × CREW NECK T-SHIRT × ACTION SLACKS × NIKE DUNK HIGH RETRO

PULLOVER SHIRT × CREW NECK T-SHIRT × ACTION SLACKS × NIKE DUNK HIGH RETRO × 

PULLOVER SHIRT × CREW NECK T-SHIRT × ACTION SLACKS × NIKE DUNK HIGH RETRO × 

PULLOVER SHIRT × CREW NECK T-SHIRT × ACTION SLACKS × NIKE DUNK HIGH RETRO × 

KEY ITEMS
ITEM DESCRIPTION
by MOTOKI YOSHIKAWA (BEAMS Men's Casual Director)

密かに盛り上がりを見せているユーロミリタリー。そのプルオーバーシャツをデザインソースとし、オーセンティックなディテールを踏襲しながらも、プルオーバーでも着やすいようにビッグシルエットにしています。ヨーロッパものですが、アメカジに合わせるのも〈ビームス〉流の伝統です。

ビッグシルエットにすることで伸びた感じを出し、ステッチを利かせることでTシャツを裏返しに着ているように見せています。ふっくらと、ボリューム感がある一方で、ドライでザックリとした硬い風合いで、アメリカでは数多くのTシャツに使われている、ザ・アメリカンTシャツな素材です。製品染めしたかのようなフェード感のあるスモーキーなカラーリングもポイントです。

STYLING POINT
by TEPPEI (STYLIST)

ビッグサイズにアレンジしたスウェーデン軍のプルオーバーシャツは、まずシューカットのスラックスを合わせることを決めました。そしてシューズには好配色の『ジョーダン1』を。これだけで十分お洒落だし、スタイリングは成立しているんですが、どこか決まりすぎてしまうというか。それを和らげるための調整役として合わせたインナーのロンT、これが非常に大事で、着たときの袖の収まりが絶妙なストリート感を演出してくれます。スタイリングって決めすぎていてもダメだし、ちょっと隙があるくらいの方がこなれた感じになると思うんですよね。

DIRECTOR’S VOICE
by MOTOKI YOSHIKAWA (BEAMS Men's Casual Director)

今、なぜビッグシルエットなのか?

古着をジャストサイズで着るヴィンテージブームが最高潮となり、古着が高値で取引されるようになった90s前半、その同時期に流行ったのがバギースタイルで服を着こなすスケートボード、HIPHOPを筆頭とするストリートファッションでした。

この時のカルチャーやスタイルに衝撃を受け、今でも自分の中に軸として残っています。

最近のオーバーサイズブームの中で、当時の懐かしさを感じていたのですが、過去の焼き増しではなく、ただビッグシルエットを作るでもない。オーセンティックなアメカジや古着からインスパイアされるアイテムがビックなシルエットながら、現代的な素材や仕様にアップデートされていたら新しいアメカジが表現出来るのではないかと感じ、今季のビックシルエットのテーマが生まれました。