2018.04.11
VOL.01
<BEAMS PLUS>のワードローブになくてはならない
普遍的なアイテムを作ってきた識者たちの、
見解やエピソードから紐解く知られざる魅力。
それは過去の名品を未来のスタンダードへと
紡ぐために必要なストーリーであり、
<BEAMS PLUS>が大切にしたい新しいフィロソフィー。
vol.01
BLAZER
Jack Carlson
from ROWING BLAZERS
ジャック・カールソン(ローイング ブレザーズ・創設者)1987年、アメリカ・ボストン生まれ。地元マサチューセッツ州ケンブリッジの高校からジョージタウン大学に進み、卒業後はイギリスのオックスフォード大学に進学し、考古学の博士号を取得。一方、学生時代からボートクラブに所属し、英国の由緒ある大会ヘンリー ロイヤル レガッタなど名だたるレースで優勝。また過去3度にわたり米国代表チームにも選出。その傍ら、ブレザーの歴史や各国のボートクラブの伝統を一冊にまとめた『ローイング ブレザーズ』を'14年に出版。'17年には自らのブランド<ROWING BLAZERS(ローイング ブレザーズ)>を設立し、創設200周年を迎えた世界で最も歴史あるボートクラブであり、英国代表チームのホームとも称されるレアンダークラブをはじめ、国内外の名門ボートクラブやラグビークラブ、さらに米国代表レガッタチームのブレザーも手掛ける。
当時は反骨精神の表れとも捉えられるほど、
カジュアルで 「バンカラ」なアイテムでした。
「現在では世界各国どこでも、老若男女を問わずブレザーを着ていますが、その発祥がローイング、つまりボート競技にあることは、ほとんど知られていません。元々はイギリスのケンブリッジ大学やオックスフォード大学のローイングクラブで着られていたもので、ジョギングやトレーニング、ウォーミングアップのために開発されたアスレチックウェアでした。今でいうスウェットパーカやウィンドブレイカーのような、とてもカジュアルなアイテムだったのです」
「当時は、現代のような機能素材は存在せず、代わりにいくつかの特徴的なディテールが盛り込まれました。フロントは3ボタン、3つのパッチポケットが配され、肩パッドやライニングはつきません。またベントもありません。ベントは乗馬のために考案された仕様です。とてもシンプルですが、上衿を立て、ラペルをVゾーン側に倒して防寒性を高められるなど、機能性に優れたジャケットでした」
「元々は、その学校のボート部のクラブカラーで彩られており、明るい色のトリミングが施されるなど、色とりどりに仕立てられていました。そういった意味では、史上初のスポーツユニフォームと言えると思います。また色分けには、ボートレースの観客がどのクラブに所属するクルーかを識別できるといった役割もありました。なかでも最も有名であったケンブリッジ大学の『レディ マーガレット ボートクラブ』が、真紅のジャケットに身を包んでおり、その姿が真っ赤に燃える炎(BLAZE)に見えたことから「ブレザー(BLAZER)」というチーム ニックネームがつけられ、それがブレザーと呼ばれる発端になったと言われています」
「私が研究をしているときに見つけたのですが、『レディ マーガレット ボートクラブ』を取り上げた1852年の新聞記事に「ブレザー」という言葉が使われており、それが初めて公で使われた記録になります。つまり、そもそも「ブレザー」とは、ケンブリッジ大学のいくつもあるカレッジ、それぞれに複数あるボードクラブのなかでも、セントジョンズカレッジの『レディ マーガレット ボートクラブ』だけを指す言葉だったのです。まずはケンブリッジ大学の校内で呼び名が広まり、のちにオックスフォード大学のボート部でも自分たちのクラブジャケットをブレザーと呼ぶようになりました」
「時を同じくして、漕手たちはウォーミングアップのときだけでなく、ランチに行くとき、パーティに参加するとき、様々なシーンでクラブジャケットを着用するようになっていきます。現在、私たちはブレザーに対して、ちょっとフォーマルなジャケットというイメージを抱きますが、当時は反骨精神の表れとも捉えられるほど、カジュアルで “ バンカラ ” なアイテムでした。ですから、大学の教授などは彼らがブレザーを着て校内を歩いたり、街に出掛けることを好ましく思っていなかった。そして1900年代に入ると、イギリスだけでなく、アメリカでもブレザーが着られるようになります。またボート選手以外の学生、さらには、いわゆるジェントルマンと呼ばれる大人など、幅広い層にブレザーが受け入れられ、次第にボート選手だけのものではなくなりました」
「私のブランド<ROWING BLAZERS>は、そうした原点や歴史をとても大切にしており、ルーツにある考え方や存在意義を尊重しながら現代へと復刻しています。スウェット生地でブレザーを製作することも多いのですが、これも決して突飛な発想でなく、本来はスウェットパーカ感覚のカジュアルなアイテムであったことに着想を得たもの。またカッティングもディテールもオーセンティックなまま、当時の伝統をキープしています」
ROWING BLAZERS × BEAMS PLUS
Sweat Blazer
Color : BURGUANDY , GREEN , NAVY /
Size : 36 , 38 , 40 /
Price : ¥58,000 (+tax)
今回ご紹介したアイテムは<BEAMS PLUS>の各店舗で取り扱い中です。
vol.15
American Suit
Hisao Saito
from TUBE
vol.14
BACKPACK
Takao Fujimoto
from STANDARD SUPPLY
vol.13
5 Pocket Denim Pants
Kenichi & Koji Shiotani
from WAREHOUSE
vol.12
Luggage Wear
Setsumasa Kobayashi
from .....RESEARCH
vol.11
Leather Wallet
Daisuke Motoike
from MOTO
vol.10
Fatigue Pants
Daiki Suzuki
from ENGINEERED GARMENTS
vol.09
Tie
Kenichi Kusano
from KENNETH FIELD
vol.08
Tote Bag
Shinshu Kosuzume
from BRIEFING
vol.07
Coverall Jacket
Takeshi Ohfuchi
from Post O'Alls
vol.06
Balmacaan Coat
Shinsuke Kojima
from KAPTAIN SUNSHINE
vol.05
Western Shirt
Yutaka Goto
from REMI RELIEF
vol.04
M-51
Kimitoshi Chida
from sage de cret
vol.03
Sweat
Satoshi Suzuki
from LOOPWHEELER
vol.02
Open Collar Shirt
Hirofumi Yamashita
from MOJITO
vol.01
Blazer
Jack Carlson
from ROWING BLAZERS
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Open Collar Shirt
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from MOJITO
vol.01
Blazer
Jack Carlson
from ROWING BLAZERS
volume.01